世界保健機構(WHO)の医学的分類リスト「国際疾病分類(ICD)」に希少疾患のCDKL5遺伝子欠損症(ADD)の疾患コードが2020年度10月に新たに割り当てられることになりました!
詳しくは、
をご覧ください。
国際疾病分類とは、WHO(世界保健機関)が作成している、世界中の病気の統計分類です。 正式には「International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems(疾病及び関連保健問題の国際統計分類)」といいます。「ICD」と略されていおり、日本語では「国際疾病分類」と呼ばれています。疾病の統計などに関する情報の国際的な比較や、医療機関における診療記録の管理などに活用されています。
参考文献
厚生労働省「ICDのABC」
このコードが登録されるということは、「CDKL5遺伝子欠損症」という疾患は、今までは希少のため疾病として定められていなかったことが、新たに疾病として認められたということです。そのため、臨床研究で希少疾患・そして登録されていなかったので認知度も低いこともあり、なかなか研究が進まなかった現実がありますが、登録されたことで、研究がより進む可能性が広がりました!
日本でも、未だに「CDKL5遺伝子欠損症」は難病指定に入っていませんが、現在難病指定取得に向けての動きもあります。ICDのコード取得はこれを後押ししてくれるものとなりそうです。今回のCDKL5遺伝子欠損症のコード取得には、CDKL5欠損症治療薬開発の民間非営利財団、Loulou財団のコード取得活動・そして治療薬の研究が大きく貢献されています。
Loulou財団の最高開発責任者(CDO)アナ・ミンゴランス博士はプレスリリースで
次のようにおっしゃっていました。
「CDDのICD-10コード取得は、私たちの活動分野における重要な成果であり、承認薬を手に入れ、それら治療薬への患者アクセスを保証することに向けた前進となります。CDDのコードを要請した理由の1つは、承認前の最終段階にある臨床試験1件を含め、この疾患を治療できる可能性を持つ治療薬の臨床試験が4件進行しているという点です。CDDにICD-10コードが割り当てられたら、研究から医療費払い戻しまでのすべてで効率が高まります。」 引用:難病・希少疾患 情報サイト RareS.(レアズ)
希少疾患で、今は治療薬(特に難治てんかんに関して)がないと言われている疾患ですが、今後研究が進むことで今まではなかった治療の可能性が広がっていく第1歩になったのではないかと思います。